気候はすっかり秋模様で、布団が気持ちいい今日このごろ。
今回はIllustratorでかぼちゃを描く手順をご紹介します。
Illustrator初心者の頃の自分に向けてまとめてみました。
同じようにIllustrator勉強中の方の参考になれれば幸いです。
※CS5を使用しています。
作成するイラスト(データ配布あり)
作成するイラストは上の4種類です。
※チュートリアルでは白フチと影の工程は省略
完成したAiデータは私が運営するサイト「ジェントルダウンロード」にて無料配布しております。
アピアランスもそのまま保存しておりますので、出来上がったデータを確認してみたい方はぜひ下のリンクからダウンロードしてみてください。




※「かぼちゃのメモ風イラスト(ドット)」はドットの破線をアウトライン化しています。バージョンを落として保存した際不具合が出たためです。
制作編1:フラットなかぼちゃを描く
まず全ての元となる「フラットなかぼちゃ」を作成します。
塗りブラシツールでパスを作成する
まず塗りブラシツールを使ってかぼちゃのパスを作成します。
もちろんペンツール等でも描けますが、手のブレで少しデコボコした形を出したかったので、今回は塗りブラシツールを使用しました。
塗りブラシツールは、書き始めてマウスを離すまでに描いた部分の輪郭がパスになるツールです。線ではなく塗りに色が設定されたオブジェクトが作成されます。
↓このアイコンです。
「パスの単純化」でなめらかに
少しアンカーポイントの数が多くなってしまったので、パスの単純化で数を減らしました。
上部のメニューから オブジェクト> パス > 単純化 を選択し、ダイアログの値を調整します。
境界のデコボコがなめらかになりました。
またアンカーポイントの数を減らすことでデータ容量も軽くなります。
パスの重ね順を調整
同じ要領でヘタを作成したら、5つのパスを重ねて重ね順を調整します。
レイヤーパネルでドラッグ&ドロップすると簡単です。
また 選択ツールでパスを選択→ショートカットキー でも重ね順を変更できます。
背面へ:Cmd + [
最前面へ:Shift + Cmd + ]
最背面へ:Shift + Cmd + [
※Windowsは Cmd → Ctrl
これで「フラットなかぼちゃ」の完成です。
このイラストを元にさらに3つのバリエーションを作成します。
制作編2:立体的なかぼちゃを描く
続いて「立体的なかぼちゃ」を作ってみます。
「フラットなかぼちゃ」の上にグラデーションを重ねることで立体感を出しています。
アピアランスで塗りを追加する
上で作成した「フラットのかぼちゃ」の5つのパスをグループ化します。
このグループを選択したままアピアランスパネルで新規塗りを追加します。
元々の色が塗り替えられたわけではなく、上に1枚重なっているイメージです。
新しい塗りにグラデーションを適用する
新しく追加した塗りにモノクロの円形グラデーションを適用します。
手順は次のとおりです。
- アピアランスパネルで塗りを選択(クリックして青くなればOK)
- グラデーションパネルをクリックしてグラデーションを適用
- 種類を「円形」に変更
- グラデーションスライダーを次のように設定
- グラデーションツールで位置や範囲を調整(左上をクリックしたまま右下にドラッグして離します)
これで左上から光が当たり、下部には反射光が当たったようなグラデーションができました。
描画モードをオーバーレイに変更する
グラデーションを適用した塗りを選択したまま透明パネルを操作します。
左上の描画モードをオーバーレイに変更します。
次に不透明度を70%に変更します。
(100%のままでも違和感はないと思います。お好みで調整してみてください。)
これで「立体的なかぼちゃ」の完成です。
制作編3:メモ風にアレンジ その1
今度は「メモ風」にアレンジしてみます。
薄黄色のパスを作成する
次の手順で薄黄色のパスを作成します。
- 「フラットなかぼちゃ」のヘタ以外を選択し、コピーして同じ位置に貼り付け
同じ位置にペースト:Shift + Cmd + V
※Windowsは Cmd → Ctrl
- パスファインダーの合体をクリックしてパスをつなぎ合わせる
- 太めの線を追加(角の形状:ラウンド結合、線の位置:中央揃え)
- パスをアウトライン化
- パスファインダーの前面オブジェクトで型抜きをクリック
- 塗りのカラーを変更
罫線を作成する
直線ツールもしくはペンツールで赤色の罫線を描きます。
私は直線ツールを使用しました。
3本を同じように描くよりも次のやり方がおすすめです。
- 1本描けたら選択ツールに切り替え
- 1本目を選択し、Shift + Option を押しながら真下にドラッグ&ドロップ
- Cmd + D を押す(直前のコピー+移動が繰り返されます)
このやり方ならすばやく・同じ長さで・等間隔に罫線を描くことができます。
これで「かぼちゃのメモ風イラスト」が完成です。
制作編4:メモ風にアレンジ その2
メモ風アレンジをもう1種類。今度はドットで囲んでみます。
- 「フラットなかぼちゃ」のパスを全て選択
- パスファインダーの合体をクリック
- Shift + Option を押しながら左斜め上にドラッグ&ドロップ
- 線を適用する(線端:丸型、破線にチェック、線分:0pt、線幅と破線間隔はお好みで)
あとは制作編3と同様に赤い罫線を重ねたら完成です。
まとめ & 配布素材の紹介
今回ご紹介した方法は私の作業手順そのままです。
使用したツールやショートカットキーについてもできる限りまとめてみました。
今となっては当たり前のように使っている機能も、Illustratorを買った当初は存在すら知らずに随分回り道をしていました。
この記事をなぞりながら「こんな機能もあったんだ!」と思っていただけたなら幸いです。
同じ方法で作成した「いろんなかぼちゃのイラスト素材」をイラストACにて無料配布中です。こちらもぜひチェックしてみてください!